2017年10月14日「京都の落差」
京都を4日間、観光してきました。
本当は9月の3連休に大分県を旅行する予定だったのですが
台風18号の進路が重なって、安全のために旅行を中止しました。
お茶菓子に団子の出る旅館に泊まるはずでした。
台風の日に雨戸を閉めて籠っていると妻が団子を作ってくれました。
妻が旅行を楽しみにしていたことが伝わってきました。
それで、10月の3連休に仕切り直して奮発しました。
今年はあまり旅行できなかった事もあって
記憶に残る旅行にしたいと思い
妻が日頃から京都に行ってみたいと言っていたので
京都へ行くことにしました。
妻に行ってみたい所を教えてもらい日程を決めました。
1日目:移動、嵐山
2日目:清水寺、高台寺、八坂神社、祇園、八坂の塔
3日目:龍安寺、金閣寺、西陣
4日目:京都駅ビル、移動
有給休暇を1日足して4日間の日程です。
1日目の嵐山をゆっくり観光したくて、朝早い列車を予約したため
午前2時20分に起きないと間に合わなくなりました。
前の晩、夜7時に眠ったのですがなかなか眠れませんでした。
現地で迷うと疲れるので電車やバスの乗り換え方法を調べたりして
10日間位掛かって計画表を作り上げました。
でも実際に旅行に出るといつも、計画になかった事を沢山してしまいます。
旅行の前日に、いつもお世話になっている先生に
京都へ行くことを話しました。
先生から京都国立博物館で国宝展が開催されていることを
教えてもらいました。
練り上げた計画表はカッツカツの過密スケジュールで
もう1分間の余裕もなかったし、明日は午前2時20分起床ですから
計画を直す時間も無かったのですが
国宝展のウェブサイトを印刷して持って出発しました。
移動中に作戦を練って、1日目なら夜間開場で夜8時まで開館しているので
1日目の晩御飯を早めに食べて行くことにしました。
すべて国宝の展示会ですから展示物の価値は高いに違いないのですが
残念なことに私にはすべては理解できませんでした。
それでも風神雷神の屏風を見たときには
もう何にも頭で考える必要がなくて、絵の魅力にただ感動しました。
しかも日頃観る写真ではなく本物の国宝の現物の屏風で、
風神雷神の乗っている嵐の雲の空気の感じなど
写真では伝わらない部分が伝わってきて感激しました。
会場を巡っていると、布が展示されていました。
昔、ボロ布をつなぎ合わせた布が高僧の最高の袈裟と言われていた頃に
ボロ布の雰囲気を忠実に再現して1から作った新品の布が
国宝になっていました。
国宝なのですがボロ布にしか見えず、本当のボロ布をつかって作ったよう
にも見えて、本当は1から作った新品だったはずで
でもやっぱりボロ布にしか見えなくて国宝で、面白いと思いました。
なぜ国宝になったのか分からないものが沢山あって楽しめました。
大きく「夢雲呑気」と書かれた巻物がありました。
絵巻物などはブログを横方向に書いたもののようにも見えて
大昔のことが最近のことのように感じられました。
1日目の午後3時、嵐山の渡月橋、天龍寺、竹林の小径を巡って
目当ての観光スポットを全部回れたのですが
午前2時20分に起きて来たのもあって
私の体力電池が、過放電になって完全にゼロになりました。
フラフラと歩いていたら清凉寺という寺がありました。
境内の端に椅子のような石が幾つかあったので腰を下ろして
1時間位ぼうっと休憩していました。
お尻の石から体力が充電されているような気持ちでした。
やぶ蚊に食われました。
後ろの建物からお坊さんの読経が聞こえるので妻が見に行ったら
カセットテープの音だったそうでした。
2日目、夕日の当たる八坂の塔を見たくて、祇園から歩いて行きました。
そうしたら、たまたま建仁寺の前にたどり着きました。
建仁寺に入ったら展示用の風神雷神の屏風がありました。
私は風神雷神の屏風が国宝であることも建仁寺の屏風であることも
俵屋宗達の作品であることも俵屋宗達が誰であるかも知らずに
京都へ来たのですが、なんとなく建仁寺にたどり着いてしまいました。
中に入ると廊下や畳に座って中庭を眺めている人が沢山いました。
私も座って休憩しました。
3日目には老松というお菓子屋さんへ行くときに
北野天満宮という神社によって休みました。
3日連続で予定にないお寺や神社で休憩したのですが
ぼうっと休んでいると安らいで気持ちよかったです。
寺でぼうっとしていた時間が旅行の良い思い出になりました。
京都の料理は味が薄いといろんな所で聞いていたのですが
4日間、味の薄い料理は一つもありませんでした。
だしが効いているし素材の甘みが引き出されているから
味はむしろ濃く感じました。何を食べても美味しかったです。
素材はもちろん、調理技術のレベルが高いと思いました。
3日目、京都最後の晩御飯にはミシュラン1つ星の
創作和食のお店へ行きました。妻が見つけて予約してくれました。
名前を書くとお店に迷惑がかかると思うので書きませんが
思いがけない食材の組み合わせや調理の仕方や季節を感じる料理が
びっくりして美味しくて面白くて仕方ありませんでした。
面白い、美味しい、楽しい気分で満杯の時間が
前菜からデザートまで2時間近く途切れなく続きました。
素材も調理も次元が違う感じがしました。器もいちいちが面白くて
ご主人やおかみさんも建前のできる失礼のない方でした。
これまでの半生で食堂で食べた料理の中で一番興奮しました。
宿に帰っても興奮が続いて翌朝も料理のことを思い出しました。
私は京都へ行ったなら町家に泊まってみたいと思いました。
空き町家を改装して貸町家にしている所が今は沢山あり
楽天トラベルで予約しました。
町家の狭さ、細長さを楽しみたくて
できるだけ細長い物件を選んで予約しました。
1畳の畳が8枚並んだ、1*8の8畳の部屋でした。
奥のほうに1畳半の畳が付加されて
4畳半のような雰囲気になっていました。
入ってみると狭さを感じませんでした。
もちろん長屋で隣が民家、壁一枚なので迷惑を掛けないように気をつかい
音を立てないように歩いてお通夜のような声で話しました。
それでも玄関の戸をガチャガチャとしてみたり
わざわざ家の前に立って大きく咳払いしていく人が居ました。
行き止まりにある物件だったので
おそらく近所に住む京都人が嫌がらせに来たのだろうと思います。
デパートで妻が買い物して、高齢の店員さんが応対してくださったのですが
隣の売り場の若い店員さんが、ついさっきまで居た別のお客さんのことを
馬鹿にして話して笑っている声が聞こえてきました。
高齢の店員さんも、その若い店員さんを注意する気もないようでした。
おそらく私たちが売り場を離れれば、
私たちのことも馬鹿にするのだろうと思いました。
祇園で疲れていたので何か甘酸っぱい物が欲しくて
たまたま見かけたぜんざい屋さんに寄り
メニューにあったミックスジュースを頼んだところ、後ろのお客さんが
「ミックスジュース?失礼な!」と憤慨して帰っていきました。
この他、書けばキリがありません。
4日間、まんべんなく至る所で京都人の失礼な言動を沢山見ました。
個人の自由にケチをつけることは失礼にあたると思います。
メニューに載っているミックスジュースを頼んではいけないという
法律的根拠は一体何なのか。
店頭でお客さんのことを馬鹿にして笑うと
私は礼儀知らずの店員です、このデパートは礼儀教育が不十分ですと
大声で宣伝しているようなものです。
京都には建前のできるキチンとした方が沢山いるのかと思っていました。
実際には間髪をいれずに本音があふれ出す下品な方が多く居ました。
この旅行で現地へ行って一番驚いたことでした。
京都の神社仏閣や宝物や調理技術などの物の価値の高さと
京都人の気品の低さに落差を感じて
何とも言えない気持ちになって帰りました。
京都はもはや首都でもなければ皇居もないのに
たまたま居合わせた他人を無闇に攻撃していい気になる
なんとも御粗末なプライドだけが根拠もなく残っていました。
その攻撃力の高さは日本最大級で名古屋人と同格だと思いました。
家の狭さは京都が過去に都会であったことの名残なので仕方ないですが
心の狭さは、いと哀れでした。
京都人が他人の悪口を言って平然と笑っているのを見ると
京都は街全体が強いストレスで覆われているのだろうと思いました。
お寺でぼうっと休んだことが京都の一番良い思い出になったのはきっと
お寺には外人さんや日本人の観光客が沢山座っていて
京都人が相対的に少ないから快適だったのだろうと思います。