矢 野 純 T O D A Y 瓦 版

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2020年4月11日「了見の狭さ」

  自分の中のイメージと違うという理由で

  有名人や他人を攻撃し始める人を

  ネットで見かけると本当に狂ってると思います。


  ヒトを理解するのは本当に難しいことだと思います。

  結婚して長い間一緒に暮らして

  お互いに歳を取り、いざ死のうかと言う頃になって初めて

  相手がどういうヒトなのか

  うっすらと分かったような気分になれるのだろうと思います。

  もし死ぬより前に相手のすべてを理解できたとしたなら

  もう完全に分かった。こんな人だとは思わなかった。許せない。

  と言って離婚に至るものなのだろうと思います。


  一人のヒトを完全に理解するのはそれくらい難しいことなのに

  有名人や他人をネットやテレビで見ただけで

  その人のすべてを理解できるはずがないのですが

    この発言は○○さんのイメージと違う、謝罪しろ

  という風な攻撃が、ネットでは日常茶飯事です。


  ヒトは常に変わっていくものです。

  0歳と10歳を比べると

  0歳は赤ちゃんだったのに、10歳は少年少女です。

  たった10年間でまるで違っています。

  20歳は成人で、30、40、50と次第に歳を取り老人になります。

  ヒトは姿かたち、ものの考えや発言が 常に変化していくものなので

  過去のイメージと違う事を言ったとしたら

    このような言葉が出るとは、彼も歳を取ったな。

  と思って、より深みが増したと彼を見直せばよいと思います。

  以前のイメージと違うから謝罪しろというのは

  狂人の言い掛かりでしかないです。


  この勢いだと、歌手がライブで

  レコードとちょっと違う歌いまわしをしただけで

  私の知ってるレコードの歌い方と違う、金を返せと

  言い掛かりをつけて炎上すると思います。

  恐ろしく了見が狭いと思います。


  今の時代に必要なのは自分の姿を映す鏡だと思います。

  自分でネットに載せている理想的な自分の姿ではなくて

  ネットで気に入らない人を検索で見つけては攻撃を繰り返す

  おぞましく醜い、狂っている本当の自分の姿を映す鏡です。

  その鏡を見て、自分が他人からはどんな風に見えているのか

  確認する必要があると思います。


  ところで100日後に死ぬワニの書籍版が発売されて届きました。

  100ワニも「電通案件だった」との疑念を掛けられて炎上し

  作者が叩かれています。

    100ワニは金儲けのためにしているのと違う

  と、読者が勝手に思いこんでいた訳ですが

  電通が絡んでグッズ販売などで金儲けをしている

  「自分の中のイメージと違う」という理由で炎上しました。


  作者はプロの漫画家で、タダで仕事するプロがいるはずがないし

  作者の意思に共感して集まった

  電通などのスタッフの方は、100ワニの商標を登録したり

  グッズを作って準備したりと

  作者をサポートする良い仕事をしたと思います。


  ワニ君の死と同時にグッズ販売を始めたのは

  読者が喪に服す期間が無かったため

  商魂が出すぎてまずかったと思うのですが

  それは作者の周囲のヒトのミスであって

  少なくとも作者や作品に非は無いです。


  書籍版が届いて後日譚を読みました。

  この世に残ったヒトの心の中に

  ワニ君が在ることが描かれていました。

  すばらしい作品でした。

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