矢 野 純 T O D A Y 瓦 版

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2021年5月29日「視線増幅の魅力」

  ヒト1人が1日に注目できる量を仮に1視線と定義しますと

  日本には1億2千万人位のヒトが居ますから

  1億2千万視線が毎日発生しているのだと思います。


  団塊の世代は今も毎日テレビを観ているのだろうと思います。

  ラジオしかなかった時代に画期的なものとしてテレビが登場したので

  今も視線をテレビに多く割り振っているのだろうと思います。


  今はテレビ以外にも、インターネットのニュース記事や

  ユーチューブに個人が掲載する動画番組や

  ツイッター等のSNSで同好の士が発信する趣味の情報など

  テレビ以外の所にも視線が隅々に散っていると思います。


  ユーチューブやツイッター等には"いいね"や"高評価"ボタンがあります。

  例えば自分が書いた情報について10個の"いいね"が付いたとすると

    あぁ、今日は私に10人の視線が向けられたのだ。

  1億2千万視線の内の10視線を獲得したような気分になります。


  ところが実際には、関係者一同のすべての発言に

  毎日必ず"いいね"ボタンを押すマメな方も居るので

  そのような方が1日に100個のいいねを押しているとしたら

  ヒト1人が1日に注目できる量を1視線とすると

  いいね1個あたり0.01視線ということになります。

  つまり10個の"いいね"が付いたとしても

  10個 X 0.01視線 = 0.1視線

  0.1視線しか獲得できていないことになります。


  発信するヒトにとっては10視線獲得できたように感じられ

  実際には0.1視線しか獲得できていないのです。

  ここにインターネットの持つ"視線の増幅"作用があると思います。


  この視線の増幅に魅せられて、

  いつも"いいね"を得る方法を考えるようになり

  インスタ映えする写真を撮りたくなるのだと思います。

  私はこの錯覚を求めて24年間、瓦版を運営していますが

  近頃は さっぱり視線が集まらないんです。


  もし将来、1億2千万人が皆、視線を獲得しようと躍起になるとしたら

  観るヒトが1億2千万人で、発信するヒトが1億2千万人なので

  1億2千万 ÷ 1億2千万 = 1ですから

  うまくいっても合計で1視線獲得するのが精いっぱいです。

  昭和の映画スターやテレビの有名人は

  他に観るものが無かった時代の沢山のヒトビトの視線が生み出したもので

  皆が自分自身に視線を集めたいと思っている今の時代には

  もはや存在できないだろうと思います。

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