| 矢 野 純 T O D A Y 瓦 版 |
ニアフィールドリスニング用 純セレブスピーカー3号機の製作 |
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製作 2019年1月3日 [前書き] 純セレブスピーカーは、安冨歩先生と片岡祐介先生が考案し、 開発しているスピーカーです。 スピーカーユニットを段ボール箱に付け、箱の中を紙くずで満たす 特徴があります。 両先生が開発しているほか、純セレブスピーカー愛好者の皆様が いろいろなスピーカーを開発して楽しんでいます。 [経緯] 若い頃、オーディオ専門誌を読んでいた時期がありました。 長岡鉄男さんと江川三郎さんの記事が好きでした。 両氏は、オーディオメーカーが儲からないような話も 記事に書いていたので信頼していました。 両氏が物故されてからはオーディオ専門誌も読まなくなってしまいました。 江川三郎さんはニアフィールドリスニングを提唱し実践されました。 ソニーの小型スピーカー※をシャツの胸ポケットに入れて 音楽鑑賞されていました。 (※ダイソー300円USBミニスピーカー位の大きさ、プラスチック箱) 私はニアフィールドリスニング用のスピーカーとして、以前 こんなスピーカーを作りました。長岡鉄男さんが昔、FMレコパル誌上で 子供たちにも作りやすいスピーカー製作を特集されました。 子供の頃にそれを読んで、真似て自作スピーカーを始めました。 その記事の中に空き缶スピーカーというものがありました。 長岡鉄男さんの空き缶スピーカーと 江川三郎さんのニアフィールドリスニングに クリップライトの形を混ぜて クリップライト型空き缶スピーカーを作りました。 純セレブスピーカー1号機を作った直後に ニアフィールドには空き缶より純セレブが良い、絶対に良いと思って クリップライト型空き缶スピーカーをマイナーチェンジして 純セレブ化しようと思いました。 [検討] ニアフィールドに適した箱の大きさを考えるために 球体テストのスピーカーの音を耳元で聴きました。
球体テストのスピーカーは、スピーカーから1メートル位離れて聴くと 低音が不足気味に聴こえるのですが、 耳元に近付けて聴くと、今度は低音が多すぎる感じになりました。 例えば高音質なヘッドホンを机に置いて ヘッドホンから1メートル位離れて音を聴くと 高音主体のシャカシャカした音になります。 耳元で聴くときと、離れて聴くときとでは 箱の大きさを変える必要があります。 ニアフィールド用には箱を小さめに作ったほうが良いだろうと思いました。 耳元で使うため、箱の角が肩に当たると痛いと思い円柱型にしました。 段ボール紙では円柱のカーブを作るのが難しかったため厚紙で作ることに。 [製作]
昨年末に妻が新しい靴を買いました。厚紙(1mm)の空き箱をもらいました。 ダイソー300円USBミニスピーカーのユニット、 ヤザワの"どっちもクリップ"の片方を分解したもの、 ダイソー貼れる布、4ミリのボルトナット、紙くずです。
要らないCD-ROMを使って墨付け。 (昨年、Ver29を買ったため不要になった 筆まめVer16です。)
ネットで写真を観ていると簡単に作れそうに見えると思うのですが 例によって部材を切り出すのに6時間くらい掛かりました。 根性の円柱の糊しろ。 ちょうど良さそうな箱を買ってきたほうが早いと思います。
ケーブルを通してはんだ付け。
物置に転がっている金具が厚すぎて使いづらく 買いに行くのが面倒だったため厚紙(2mm)で固定具を作りました。 耐久性が低く、今にも折れそうです。
いつもの筋交い。
糊しろで接着するが難しかったため、結局セロテープで留めました。
セロテープ出力全開の工作でも、貼れる布で覆ってしまえば大丈夫。
(ダイソー貼れる布(2枚)が、216円分に値する)いい仕事してます。
箱の中の筋交いを磁石にハメ込んで完成。 クリップ付きフレキ管がスピーカー台、 ユニットがスピーカー本体で、箱はパッシブラジエターのような役割。 紙くずは若干多めに入れています。
うっかりアメリカ国旗感が出ましたが アメリカが好きな訳でも、嫌いな訳でもないです。 アメリカに特に興味のない私でも、昨年のダパンプは良かったです。 [試聴] マイナーチェンジ前(空き缶)と比べて 同時にユニットも変えたので何とも言えませんが 音質は格段に上がりました。 今回、私としては初めて、段ボール紙ではなく厚紙で箱を作りました。 思ったよりも低音が伸びませんでした。 しかし厚紙のほうが、音がより明瞭になった感じがあります。 機会があれば、次は同じ容量の段ボール紙の立方体にしてみたいです。 (参考:直径12cm、深さ8cm、表面積496cm2、内容積0.9L)
座卓パソコンデスクの前に座ってスピーカーから30cmの位置で聴くと ホーンスピーカーみたいな、鼓膜を針先で突くような鮮烈な音で 大音量だと音楽が頭を占領してしまい他の事を考える余地が無くなります。 小音量でBGM的にすると良いです。 総合的に2号機のほうが私の好みに合っています。
お昼寝マシーン完成。 [後書き] 変化球の3号機。 ストライクかボールかと言われれば、三振を狙うボール球。 固定具の耐久性が低くて、今にも壊れそうです。 思えば1号機はユニットが脱落したし。 壊れたら金具と段ボール紙に変えると思います。 ダイソー300円ユニットで、これまで何個か作ってきて 経験から得たノウハウが少し身に付いてきました。(どこがじゃ!!) 次の4号機では、直球ストライク、2号機超えを目指して 8cm級ユニットに移るつもりです。今より箱が大きくなると思います。 2、3号機の良い音に満足してしまっているため 4号機は時間を掛けて、使うユニットや大きさを検討して作ります。 座卓パソコンデスクのバックロードホーンの使い道が無くなってきました。 [注意点] この記事をご覧の皆様の中には、 私も純セレブスピーカーを作ってみよう! と思う方がいらっしゃるのではないかと思います。 そのときに、作る上で注意してほしいことがあります。
1.電線ショートによる火災の危険性 スピーカーを使っているときに ケーブルのプラスの線とマイナスの線が接触すると ショートした所が一瞬で、やけどするような高温になり 中の紙くずに燃え移って火災になる恐れがあります。 例えば金色や銀色のメタリック折り紙などは 紙の中にアルミ箔が入っています。 そのような電気を通す可能性のある紙くずが この写真にあるプラス端子とマイナス端子に接触すると ショートして燃えあがる恐れがあります。 危険ですので、そのような紙くずを中に入れるのはやめてください。 入れる方は居ないとは思いますが 濡れた紙も電気を通すので危険です。 無地の新聞紙やコピー用紙などは、乾いていれば大丈夫です。
2.過大入力による火災の危険性 スピーカーに入力できる電力の大きさは スピーカーユニット毎に決まっています。 例えばダイソー300円USBミニスピーカーは 箱に3Wx2と書いてあります。 左右それぞれに3ワットまで入力できるという意味です。 3Wを超える音量で使うと スピーカーユニット内部のコイルが熱を持ち 次第に焦げ臭いにおいがして、やがて発火し火災になります。 3ワットとは一体どれくらいの音量なのか 確認しておく必要があります。 一番簡単な方法は、ダイソー300円USBミニスピーカーを買ってきた ときに、USB端子を電源(USBアダプターなど)につなぎ ヘッドホン端子をスマホなどにつないで音楽を再生して ダイソー300円USBミニスピーカーに内蔵されているアンプの音量を 徐々に上げてみると良いです。 それくらいの音量までは大丈夫です。 安冨先生が、過大入力の危険性について実験をし、結果を公開されました。 ユニットの深刻な温度上昇について(2018.12.08 安冨歩) 上記リンクを開き、必ず読んでください。 ダイソー300円USBミニスピーカー(定格3W)のユニットに 50Wのアンプをつなぎ、音量を最大にして音を鳴らした結果が 掲載されています。 大変な過大入力です。 尚、過大入力の危険性は ダイソー300円USBミニスピーカーに限った話ではありません。 その他のスピーカユニットや、市販のスピーカーシステムも含めて メーカーの示した定格入力を超えた音量で使った場合には 同様の危険があります。 スピーカーを楽しむうえで、必須の知識です。